1.    研究テーマについて

 現在、9000万種以上登録されている化学物質の中で人が身の回りで使用している物質は約10万種類あるとされます。化学物質は人が生産、消費することで人・社会から環境へと移動します。製品や環境媒体(水、大気)とともに動いていきますが、社会から環境への移動ルートが多岐にわたることや、物質の持つ化学的な特徴が循環に大きく寄与するため、結果としてその循環は複雑です。しかし移動に伴い生じるリスクや、環境負荷の低減を目的とした健全な社会の維持管理を考えると、物質の循環システムを把握することは重要です。このような観点から、研究室では「環境化学」をキーワードに環境汚染の広がりや起源解明、人・生態系の環境リスク評価研究に幅広く取り組んでいます。具体的な内容に関しては論文や解説を、研究内容の詳細は気軽に研究室をたずねてください。

 

2.    研究室について

 環境学部では、文系、理系の両方のバックグラウンドを持った人

ちで構成されています。従って、初めから専門的な知識や能力を

めません。これまでも様々なバックグラウンドをもった人が在

籍していました。

 もちろん、「自ら実験・研究をすることで環境問題を考えたい

人」、「フィールドに出て研究をしたい人」、「化学が好きな人」

は歓迎です。

 

 卒業生の進路

 2016年度

  埼玉県公立学校教員、あきる野市、日本郵政、

 武蔵野大学薬科学研究科、NEC特許技術情報センター、

 アスコム、環境管理センター

 

  2015年度

  埼玉県公立学校教員、神奈川県高校実験助手、日大鶴ヶ丘、

 富士ゼロックス、アオキトランス株式会社、ベスタス、

 ジェイティーエス、ソーシャルワイヤー、クマヒラ

 

  2014年度

 東京都公立学校教員、千葉県学童保育、小金井市、横浜国立大学

 大学院、兵庫県立大学大学院、武蔵野大学大学院、グローブライド、

 東北日立、ゲオホールディングス、ロマン産業、西部緑化、

 システムデザイン

   

  2013年度

 埼玉県公立学校教員、新潟県公立学校教員、東京都消防庁、

 武蔵野大学大学院、飛騨信用金庫、無印良品、日比谷花壇、

 BRI

 

 卒業論文テーマ

 2015年度

  ミジンコの種組成・現存量に影響を及ぼす生活関連物質の影響

 東京湾における漂着オイルボールの解析

 アクティブラーニングで授業の幅を広げることに関する研究

  

 2014年度

 河川流域における人用・動物用抗生物質の薬剤耐性と環境動態

 マルハナバチにみる植物と昆虫の共生と外来種の影響

 臨海副都心部におけるPM2.5観測と汚染源推定

 リニア中央新幹線敷設工事における水資源への影響

 排出源が異なる河川流域の大腸菌の薬剤耐性の研究

 臨海副都心部における水辺環境の改善及びビオトープ造成の可能性

 

 2013年度

 栃木県思川及び都市河川における医薬品類の汚染実態

 日本人のカドミウム暴露量と健康リスクに関する研究

 製品中残留性有機汚染物質の東京湾への負荷量推定

 理科における効果的な環境教育の在り方

 

3.    約束事

3.1     就職活動との両立に配慮

3.2     文章の添削、PC、文章構築、英語能力の向上

3.3     研究室の解放 (研究、食事など) 

 

4.卒業論文を書くにあたって

何を得てほしいか

1.  英語、作文およびプレゼンテーション、PCに関する技能の習得

 上記に挙げた技能は将来の自分に役に立つ、と考えています。実際、プラクティカルな意味では、研究室でテーマに基づいておこなうそれぞれの研究や講義より将来の役に立つことはほぼ確実です。しかしこのような技術は理論や使い方を学ぶよりも実際に自分で手を動かすことでより高めることができるはずです。

 

2.  社会や人間への興味

研究の重要な点としては人を通して学ぶということにあると考えます。インターネットで容易に学び、情報を入手することのできることでも、人との会話によって学ぶ学習効果もあると考えますのでうまく利用してもらえればと思います。

 

3.  最後の学生としての充実感

 卒業する前にやりのこしたことがないようにしてほしいと考えます。新しいアイデアを練ることを楽しむ、社会に役立つことを目指す、同じ研究領域の人と交流する等。



研究室生活を経ることでどのような人材に育ってほしいか

10年後、20年後に一緒に仕事ができる社会人を育てられるような研究室にしたいと思っています。研究室は小さいながらも一つの社会と捉えられますので卒業後社会で活躍するために必要な能力のいくつかは教育・研究を通して身につけることができると考えます。それらは専門技術に加え、情報収集能力、プレゼンテーション能力、協調性、課題発見、課題解決能力があてはまります。研究室生活を通じて一緒に切磋琢磨し、知識、能力をもった人間が社会に出て成長し、結果一緒になにかできればうれしい限りです。

 

どのように研究を進めてほしいか

自ら問題意識をもって主体的に研究を進めるのが基本です。しかし,良い研究を進めるためには,問題の明確化,アプローチ方法の選択,論文の書き方など様々な点において的確な指導が必要となると思います。そのため、到達目標を定めた定期的な(例えば1ヶ月ごとなど)個別指導を行いたいと考えます。

 

研究テーマはどうやって決めたいか?

本人の興味,学術的な価値,社会的な価値,実現可能性を考慮して決定したいと思います。どんなに学術的や社会的に価値がある研究であっても,本人の興味がなければ良い成果は得にくいと考えます。逆に,本人が面白いと思っている内容でも,既に研究し尽くされているかもしれません。また,限られた時間や資源において達成可能か否かも見極める必要があります。